【レスリング摔角】沙保里、５連覇で引退！五輪存続決定

旅行家

【レスリング】沙保里、５連覇で引退！五輪存続決定で決意新た

　【ブエノスアイレス（アルゼンチン）13-9-９日】国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は８日の総会で、２０２０年東京五輪で実施する残り１競技を審議し、投票で４９票（過半数４８）を獲得したレスリングの存続を決めた。レスリングの五輪競技存続を受け、女子５５キロ級で五輪３連覇中の吉田沙保里（３０）＝ＡＬＳＯＫ＝が９日、７年後の東京五輪で５連覇を達成し、現役を引退する考えを示唆した。合宿中の都内の味の素トレセンで「東京まで頑張りたいという気持ちになった。３７歳ならまだ大丈夫。金メダルを見据える」と明言した。強化本部長を兼任する日本協会の高田裕司専務理事（５９）も「東京で５連覇を目指してほしい」と真剣にラブコールを送った。



レスリング存続決定の瞬間、喜ぶ吉田

　レスリング存続の吉報を受け、吉田の心は固まった。「東京まで頑張りたいという気持ちになった。金メダルを見据える。夢は大きくもっていく」。９日未明、世界選手権（１６日開幕、ハンガリー・ブダペスト）を控えて合宿中の味の素トレセン。１６年リオデジャネイロ五輪を飛び越え、東京での５連覇で競技生活の有終の美を飾る意欲を示した。

　五輪・世界選手権１３連覇中の“霊長類最強女子”も７年後は“アラフォー”になる。世界の強豪だけでなく加齢との戦いも強いられるが「３７歳ならまだ大丈夫」と断言した。「ロンドン五輪を終えた時は、リオ五輪のことさえ考えられなかった。今は日本の国民の方に（活躍を）生で見てもらいたいという気持ち」。東京を舞台に金メダルを目指して戦う、明確なイメージが脳裏に生まれた。

　２月にレスリングが五輪中核競技から外れてから、練習を犠牲にしてマット外で存続に尽力してきた。「長いようで、あっと言う間だった」。５月にはＩＯＣ理事会（ロシア・サンクトペテルブルク）を訪れ、理事を相手にロビー活動を展開。努力が報われ「子供達の夢がつながった」と充実感に浸った。

　個人種目の五輪連覇は、走り幅跳びのカール・ルイス（米国）らが持つ「４」が最多だ。まず１６年のリオを突破しなければならないが、東京で吉田が５連覇を達成すれば史上初となる。「２０年五輪は金メダル５」という高田強化本部長は目標達成のため「吉田と（女子６３キロ級３連覇の）伊調には、東京で５連覇を目指してほしい」とラブコールを送った。

　一夜明け、合宿地近くの北区イナリ通り商店街で五輪存続と東京開催を祝してパレードを行った吉田は、マイクを手に改めて「東京五輪まで現役で頑張りたい」と強調。観衆から期待を込めた万雷の拍手を浴びた。