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発達障害支援の教諭に研修、埼玉県がスタートへ
埼玉県は県内すべての小学校を対象に、発達障害の支援で中心になっている教諭向けの研修を12日、スタートさせる。
発達障害の児童は外見ではわかりづらく、周囲が早めに気づいて対応する必要がある。研修では医学知識や療育方法を学び、学校側の理解を深める。
研修の対象はさいたま市を除く718校。県福祉部によると、これだけ大規模な実施は全国でも珍しいという。3年間の事業で初年の対象は約250人。日程は3日間で、医師や臨床心理士らに基礎的な知識を学ぶほか、地域の支援態勢の把握、保育士との意見交換などを行う。
また、小学校低学年の学級担任を対象に講義を行う基礎研修や、校長などの管理職向けの研修も行い、学校全体で支援する態勢づくりを進める。
ほかにも、保育所や幼稚園向けの研修や保護者を対象にした相談会、専門的な受け入れ拠点の整備などを進めている。
保育所や幼稚園ではしっかりと対応していても、小学校に十分に状況を引き継げないといった課題もある。
県福祉政策課は「小学校では発達障害の知識が少ない状況にあった。保育所や幼稚園と情報を共有し、しっかりと対応したい」と話している。
◆発達障害 知的発達の遅れを伴わない発達の遅れのこと。脳機能の障害で幼少期に発現するとされる。読み書きなどの習得が困難な学習障害(LD)、衝動的に行動しがちな注意欠陥・多動性障害(ADHD)、対人関係が苦手な高機能自閉症などがある。
(2013年6月8日18時37分 読売新聞)
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