温首相と目も合わさず 野田総理がASEAN出席

长江

温首相と目も合わさず　野田総理がASEAN出席

(12-11/19 17:54)

　野田総理大臣は、カンボジアでASEAN＝東南アジア諸国連合の首脳会議に出席しています。尖閣問題で関係が冷え込んでいる中国の温家宝首相も出席していますが、会議はどうなっているのでしょうか。

　（政治部・山崎陽弘記者報告）

　2週間前のASEM＝アジア・ヨーロッパ会合で激しく対立した日中両国ですが、会議の冒頭撮影の場面でも野田総理と温首相は目も合わせませんでした。会議ではまず、野田総理、温首相の順番で入ってきました。記念撮影の場面でも、2人の間にはカンボジアのフン・セン首相が間に入り、2人が握手することはありません。また、会議では両隣に座りましたが、言葉を交わすどころか一度も目を合わせませんでした。会議が終わるまで、日中韓3カ国の首脳は立ち話も一切、ありませんでした。この会議のなかで、野田総理は、尖閣諸島問題などについては発言しませんでしたが、ASEAN＋3に先立って行われた日本とASEAN各国の首脳会談では、尖閣諸島を念頭に、領土・領海に関わる問題は「国際法に基づいて解決すべきだ」と中国をけん制しました。

　一方で、野田総理が推進する経済連携については、中国、韓国とも自国の利益を考え、領土問題とは別だとして協力する方針です。日中韓FTA＝自由貿易協定などを進めていく方針を確認することにしています。外交で少しでもアピールしたい野田総理ですが、肝心の尖閣諸島の問題などでは、事態打開の見通しは全く立っていません。