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習総書記「腐敗を解決」 新体制発足で決意表明
2012年11月16日 朝刊
【北京=今村太郎】十五日の中国共産党第十八期中央委員会第一回全体会議(一中全会)で選出された習近平新総書記は、選出直後の記者会見で「共産党は多くの難題に直面している。特に、党幹部の汚職や腐敗は、力を入れて必ず解決しなければならない」と決意を示した。
習氏は腐敗問題に加えて民衆からの乖離(かいり)、形式主義、官僚主義を党の直面する難題として列挙。それらを克服し、庶民目線の政治を目指す姿勢を強調した。新指導部の重点目標としては「教育、就労、収入、社会保障、医療などをより充実し、国民生活を向上させること」を挙げた。
一中全会では、習氏ら政治局常務委員七人を含む二十五人の同局委員を決めた。習氏の次の世代を担う「第六世代」から、胡春華・内モンゴル自治区党委書記(49)と、孫政才・吉林省党委書記(49)らが選出された。
女性では孫春蘭・福建省党委書記(62)が選ばれ、劉延東・国務委員(67)とともに、初めて女性二人が政治局委員を務める体制となった。
新常務委員は、習氏を筆頭に、序列順に李克強副首相(57)、張徳江・副首相兼重慶市党委書記(66)、兪正声・上海市党委書記(67)、劉雲山・党中央宣伝部長(65)、王岐山副首相(64)、張高麗・天津市党委書記(66)。
中央軍事委員会の人事でも、主席を退く胡錦濤前総書記の後任として習氏の昇任が決定。党員の汚職などを監督する党中央規律検査委員会書記には王氏が選出された。
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