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風景画に独自の発想、自閉症の男性が丹沢美術館で個展/神奈川
2012年10月6日
知的障害を伴う自閉症者の小酒井基紘さん(27)=秦野市南矢名=の個展が7日まで、同市寿町の丹沢美術館で開かれている。動物や鉄道、街の風景などを独自の発想で素朴に描いており、来場者の目を和ませている。
小酒井さんは大阪市生まれ。県立伊勢原養護学校を卒業し、芸術工芸高等専修学校(東京都多摩市)で5年間、つづれ織りを学んだ。2009年に自宅に設けたつづれ織りの工房で活動するとともに、子どものころから好きだった絵画も描いている。
これまでオイルパステル画の個展を2回開いているが、今回は新たに始めた油彩を中心に24点を展示。来場者の投票で賞を決める全国絵画公募展「全国0・SM(ゼロサム)公募大賞展」で奨励賞を受賞した作品も並んでいる。
いずれも小酒井さんの心象の世界が描かれていて、数羽のペンギンが向き合うけなげな姿や理想とする自分の部屋、ヨーロッパの町並みなどが、色鮮やかに表現されている。
父親の一繁さん(63)は「きれいな色使いで、ほのぼのとした作品を集めているので、多くの人に見ていただきたい」と話している。
入場無料。午前11時から午後6時まで。作品の即売も行っている。
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