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銀座で自閉症の画家が個展…迷いのない絵に感動と勇気
2014.5.28 02:30
太田宏介さん(右)と兄の信介さん。作品はアクリル画「マウンテンゴリラ」=千代田区
自閉症の画家、太田宏介さん(32)=福岡県太宰府市=の個展が28日から、中央区銀座の柴山画廊で開かれる。ゾウやカメ、ゴリラ、花などをポップに描いたアクリル画から水彩画まで40点が並ぶ。
宏介さんは、2歳で重度の自閉症と診断された。小学5年のとき、指先の器用さに着目した母親と自宅そばの造形教室を訪問。粘土細工から始め、着色で絵筆に慣れ、描き始めた。
15歳の初個展以来、ファンが増え、今月初め、福岡市の福岡アジア美術館で開かれた「自閉の画家 22年の軌跡展」は、2500人が来場する盛況ぶりだった。
宏介さんの活動を支える強力な助っ人が兄、信介さん(39)だ。「幼い頃からかわいかった。でも、障害者が家族にいるって友達に言えなかった」と打ち明ける。
28歳のとき、会社の上司と同僚を思い切って個展に誘った。「いい絵やなあ」「何で言ってくれんかったと!」。知人の反応に「弟にできて僕ができないことがいっぱいある。障害の有無に関係なく、画家として感動や勇気を与える弟はすごい」と思えたという。 |
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