超新星、銀河の重力レンズ効果で３０倍明るく

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超新星、銀河の重力レンズ効果で３０倍明るく

2014年04月29日 09時08分



　銀河の巨大な重力で空間がゆがみ、光の進路が曲がる「重力レンズ効果」によって、超新星が通常の３０倍も明るく輝いて見える現象を観測したと、東京大カブリ数物連携宇宙研究機構が発表した。

　重力レンズが虫眼鏡のような役割を果たし、超新星からの光の一部が、ちょうど地球付近に集まったという。

　同機構のロバート・クインビー特任研究員らのチームは、地球から９０億光年離れた超新星が、本来よりも非常に明るく輝いていることに注目した。超新星は、太陽のような恒星が一生を終える時に大爆発を起こして光り輝くもので、爆発のタイプによって、本来の明るさは、ほぼ計算できる。

　当初、新タイプの超新星の可能性を指摘する声もあったが、研究チームが詳しく調べたところ、地球と超新星の間に銀河があり、重力レンズ効果が働いていることが判明した。銀河は地球から８０億光年、超新星からは１０億光年の位置にあった。

2014年04月29日 09時08分