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心不全:再発を予測 阪大開発、薬歴・血液などで時期算出 有配睡薬便薬無好
毎日新聞 2014年03月23日 08時38分
急性心不全を発症した患者の症状再発時期を予測する計算方法を開発したと、大阪大産業科学研究所の鷲尾隆教授(知能情報学)らの研究グループが発表した。血液データや家族構成、便秘薬の使用の有無など252項目を入力し、算出する。がん再発予測の計算モデルはあるが、循環器系の疾患では初めてだという。
研究には、国立循環器病研究センター(国循、大阪府吹田市)が協力した。2006年5月〜09年12月、国循に急性心不全で入院した486人について、薬歴や血液などの検査結果、性別、家族構成などのデータ750項目を調べた。その結果、252項目が再発と関係している可能性があることが分かった。
再発までの期間は配偶者がいる人の方がいない人より平均134日長かった。睡眠薬を使わない人の方が使う人より229日、便秘薬を使わない人の方が使う人より718日、再発までの期間が長い傾向があった。解析結果と患者の実際の再発までの日数との誤差は最大約1カ月だった。今後、他病院の患者データなどを使い、有効性を検証する。
鷲尾教授は「モデルを使えば、再発を防ぐためにより適切な治療や生活指導ができる」と話している。【吉田卓矢】
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