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野田首相、衆院解散・総選挙を決断-民主党の敗北は濃厚

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发表于 2012-11-15 09:03:10 | 只看该作者 回帖奖励 |正序浏览 |阅读模式
野田首相、解散・総選挙を決断-民主党の敗北は濃厚

2012年 11月 15日  9:29 JST

 野田佳彦首相は12-11-14日、衆院解散と来月の総選挙実施を約束した。世論調査では、同首相率いる極めて人気の低い与党・民主党が敗北する公算が大きい。

 民主党の敗北になれば、わずか7年弱で7人目の首相が誕生する。しかも政府が一連の難題を抱える中での出来事になる。例えば、中国との対立、リセッション(景気後退)局面入りしたとみられる経済、世界最大の政府債務、福島第1原発事故に伴うエネルギー政策の抜本的見直しなどだ。

 野田首相の世論調査支持率は最近数週間、20%近くで低迷している。しかし同首相は14日、とりわけ特別公債法案を国会通過させるなど幾つかの条件をつけて、野党が要求していた年内総選挙を受け入れる意向を表明した。

 野田首相は、昨年9月11日の就任時には60%以上の支持率があった。しかし、重要法案で国会の膠着状態が続き、失言やスキャンダルで閣僚の辞任が相次いだことから、支持率はどんどん低下していった。野田首相はまた、日本の膨大な政府債務削減のため消費増税法案を成立させる一方、昨年の福島原発事故のあと閉鎖していた原子炉の再稼働は日本経済の長期的な活力のため必要と述べ、これを実施した。こうした中で首相支持率は一段と低迷した。

 12月16日の総選挙運動では、日本の中国への対応や、日銀の役割を含む長年停滞している経済の活性化戦略などをめぐって白熱した論議が戦わされそうだ。

 野党・自民党の安倍晋三総裁は、日銀に対し、現在採用しているような1%のインフレ・ゴール(ややあいまいな目標)ではなく3%のターゲット(確固たる目標)を採用するよう圧力をかける政治家たちの急先鋒になっている。同総裁はまた、日本の長年のデフレから脱却するため、日銀の独立性を抑え、もっと果敢な金融緩和を支持する日銀総裁を新たに指名する意向を示している。さらに、2014年から2段階で導入される消費増税の履行中止も検討すると述べている。

 安倍総裁は14日午後の講演で、「われわれはインフレ・ターゲットを設定すべきで、このターゲットを達成するまで無制限に紙幣を発行すべきだ」と述べ、来たるべき選挙運動のアジェンダ(政策目標)を提示した。また、現在の日銀トップである白川方明総裁が来年任期満了になることを指摘し、「幸いなことに、新しい総裁が来年選ばれるわけで、政府はこの決定で強い発言力を行使できる。これがうまく機能しないなら、われわれは日銀法改正の可能性に目を向けるべきだ」と語った。

 14日午後遅くの東京市場では、12月総選挙のニュースが伝えられたあと、円相場は軟調で、国債相場は下落した。トレーダーが新たな金融緩和と債務増加見通しをマイナスとみたためだ。

 一部のアナリストは、これは総選挙後の安倍新政権発足を見越した動きだと述べている。ドイツ銀行グループの調査アナリスト、山田能伸氏は顧客向けノートで、安倍氏の政策は「日本の国債格付け引き下げと国債利回りの上昇につながる可能性がある」とし、「金融政策では、デフレ期待をインフレ期待に変化させることを狙って、果敢な金融緩和策がとられるだろう」と書いている。

 外交政策では、2006年9月から1年間首相を務めた安倍氏は、中国政府に対するもっと厳しい立場を提唱しており、中国が挑発的と見なす行動を繰り返し取ってきた。最近の動きとして、安倍総裁は13日、来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と東京で会った。安倍総裁は「人権が抑圧されている状況を変えるため最大限努力する」ことを約束し、現在の日本政府よりもこの問題で中国に対して強硬路線を取る方針を示した。この会談には安倍総裁を含む100人以上の国会議員が参加し、中国外務省はこれに強く抗議した。

 安倍総裁の自民党は世論調査でリードしており、同党支持率は総じて25-30%で、民主党の10-15%を上回っている。安倍総裁が総選挙で衆院の過半数議席を確保できなければ、同総裁は中小政党との協力が必要になり、恐らく不安定な連立を組むことになりそうだ。

 一方、野田首相は来月の選挙運動で、自由貿易推進と環太平洋連携協定(TPP)交渉参加を訴えたい意向を示した。しかしこれに対しては、農村部で強い反対論があり、民主党内部でも多くの議員が反対している。しかしこうした自由貿易政策は財界では支持されている。

 最近の一連の世論調査では、安倍氏と自民党の支持率がかなり高く、安倍氏が次期首相に就任する公算が最も大きい、と多くのアナリストが予想している。しかしこれは、不透明な政界では確実とは到底言い難く、最近数週間、総選挙を見越した新党結成の動きが活発化している。

 安倍氏と自民党の強さおよび、野田氏率いる民主党の弱さは、目まぐるしい「運命の逆転」でもある。わずか3年半前の2009年8月には民主党が歴史的な地滑り勝利で、半世紀にわたる自民党支配を終了させた。それは弱い指導者に苦しむ日本の政治再編の新しい時代の到来かと思われた。

 安倍氏は当時、こうした弱い指導者の典型だった。安倍氏は、金融スキャンダルの中で閣僚が相次いで辞任し、支持率が急低下、健康上の理由もあってわずか1年間で首相を辞任した。しかし、その後3年間で、今度は民主党が首相が3人交代するなど、自民党と同じように弱くて不安定であることが露呈したのに対し、自民党は予想以上のしぶとさをみせた。

 安倍氏は14日、総選挙の日程が決まり、民主党支配の終わりの可能性が出てきたことを受けて、「われわれは混乱した政治状況と政治的空白に終止符を打てる」と語った。

 しかし大きな問題は、12月の総選挙によって、恐らく自民党復活を中心として、政治的な安定を取り戻せるかどうかだ。あるいはそれは、政治再編の混乱時期の延長にすぎないのだろうか。

 一部の有権者は、2大政党以外の「第3極」に期待している。東京都知事を辞任した石原慎太郎氏は、ナショナリストとして有名だが、「人々は(現在の政治システムに)うんざりしている」と述べ、新党を先週立ち上げた。同氏は、人気の高い橋下徹大阪市長との連携を求めている。橋下氏は数週間前に「日本維新の会」を発足させ、既存の政治秩序の解体を狙っている。12月総選挙が確定したわずか数時間後、共同通信は、民主党の元閣僚が橋下氏の日本維新の会に鞍替えすると報じた。

 12月の総選挙の結果、誰が権力を掌握するにせよ、来年夏には参院選挙が予定されており、再び国民の信を問うことになる。現在、参院では過半数を占める政党はなく、参院で法案を通過させることが難しいことが、近年の歴代首相の弱さの源泉になってきる。それは野田氏も安倍氏も例外ではなかったのである。

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