山中教授「感激、一生忘れない」文化勲章親授式

长江

山中教授「感激、一生忘れない」文化勲章親授式



文化勲章授与式を終え、記者会見する山中伸弥さん（３日、皇居で）＝関口寛人撮影
　文化の日の３日、文化勲章の親授式が皇居・宮殿「松の間」で行われた。

　今年のノーベル生理学・医学賞に決まった京都大学ｉＰＳ細胞研究所長・教授（幹細胞生物学）の山中伸弥さん（５０）ら今年度の受章者６人が、天皇陛下から勲章を手渡された。

　このほか、国際法学・国際貢献の分野で小田滋さん（８８）、日本画では松尾敏男さん（８６）、映画の山田洋次さん（８１）、植物分子細胞生物学・植物バイオテクノロジーの山田康之さん（８１）、美術評論・文化振興の高階秀爾
しゅうじ
さん（８０）が受章した。

　受章者を代表して小田さんが「それぞれの分野において一層精進を重ねる決意です」とあいさつすると、陛下は「学問、芸術の上で大きな成果を収められ、文化の向上に尽くされたことを誠に喜ばしく思います」と述べられた。陛下は退席時に山中さんに、「ノーベル賞、おめでとう」と声を掛けられた。

　その後の記者会見で山中さんは「科学者にとってはノーベル賞が最も栄誉な賞かもしれないが、日本でずっと研究してきた者にとっては今日が本当に一番光栄な瞬間であり、感激は一生忘れることがないと思う」と喜びを語った。

（2012年11月3日12時12分  読売新聞）

长江

皇居で文化勲章の親授式

１２－11月3日 15時1分

文化の日の３日、皇居で文化勲章の親授式が行われ、ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった、京都大学教授の山中伸弥さんなど６人に、天皇陛下から文化勲章が贈られました。
ことしの文化勲章の受章者は、次のとおりです。
「ｉＰＳ細胞」を作り出すことに世界で初めて成功し、ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった、京都大学教授の山中伸弥さん（５０）。
海の利用や規制に関する「海洋法」などの分野で優れた業績を挙げた、東北大学名誉教授の小田滋さん（８８）。
人間の生と死や、自然をテーマにした作品を数多く描いた、日本画家の松尾敏男さん（８６）。
映画「男はつらいよ」のシリーズなど、名作や話題作を数多く世に送り出した、映画監督の山田洋次さん（８１）。
植物バイオテクノロジーの分野の開拓者として多くの業績を挙げた、京都大学名誉教授の山田康之さん（８１）。
西洋美術の第一人者として長年優れた評論活動を行ってきた、美術評論家の高階秀爾さん（８０）です。
親授式は皇居・宮殿の「松の間」で行われ、天皇陛下から１人１人に、たちばなの花にまが玉をあしらった文化勲章が贈られました。
そして、受章者を代表して小田さんが、「それぞれの分野で一層精進を重ねる決意でございます」とあいさつすると、天皇陛下は「皆さんが努力を重ね、学問・芸術のうえで大きな成果を修められ、文化の向上に尽くされたことを、誠に喜ばしく思います」と、お祝いのことばを述べられました。
このあと受章者たちは、文化勲章をつけて、宮殿の前で記念撮影に臨みました。
文化勲章の親授式のあと、宮内庁で受章者の記者会見が行われました。
この中で、山中さんは「科学者としてはノーベル賞が最も光栄な賞かもしれないですが、日本国民の１人、日本でずっと研究をしてきた者にとっては、きょうの日が一番光栄な瞬間であり、陛下から文化勲章を頂いたときの感激は一生忘れることがないと思います」と喜びを語りました。
そして、「これからさらに研究開発に頑張っていきたいと思っています」と述べました。
また、山田洋次さんは「大勢のスタッフ、さらには日本の映画界全体を代表して、この名誉を頂くんだと、自分に言い聞かせています」と述べました。
そして、記者から「寅さんなら何と言うと思うか」と尋ねられると、「寅さんには想像もつかない世界に、今、僕はいるわけで、『天皇陛下から勲章をもらったんだぞ』と言っても、『冗談ばかり言って』と言われるでしょうね」と答え、笑いを誘っていました。