9月小売業販売額は前月から急減、自動車補助金の終了響く

邓文龙

9月小売業販売額は前月から急減、自動車補助金の終了響く

2012年 10月 29日 09:45 JST
                       
　［東京　２９日　ロイター］　経済産業省が12-10-２９日発表した９月の商業販売統計速報によると、小売業販売額（全店ベース）は、残暑が夏物商材を下支えして前年比微増となったものの、エコカー補助金切れの影響で自動車販売が落ち込み８月からは大きく減少、前月比では過去３番目の落ち込みとなった。

　前年比は０．４％増の１０兆６１５０億円となり、２カ月連続の増加となったが、８月の１．７％の伸びと比較すると小幅となった。業種別にみると、残暑の影響で、衣服・身の回り品小売業が夏物衣料を中心に微増となったほか、飲食料品小売業で飲料などが伸び、医薬品・化粧品小売業も日焼け止め化粧品や制汗剤などが伸びた。また、石油製品価格が前年より高めとなった燃料小売業も増加した。一方で、自動車小売業はエコカー補助金の終了に伴い１．６％減少、機械器具小売業、各種商品小売業、その他小売業も減少した。

　前月比でみると、小売業全体では３．６％減少し、過去３番目の減少幅となった。これまでに最も減少が大きかったのは東日本大震災が起きた昨年３月、次いで前回のエコカー補助金終了後の２０１０年１２月。特に、自動車小売業は７、８月とも前月比減少を続けていたが、９月は落ち込み幅が１３．９％と大きくなった。補助金終了が９月２０日過ぎだったこともあり、１０月はさらに減少幅が大きくなるとみられる。そのほか、機械器具小売業を除くすべての業種で前月比減少となっている。