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水島広雄氏102歳で死去 旧そごう40年君臨
経営破綻した大手百貨店そごう(現そごう・西武)の元会長で、トップの座に40年近く君臨した水島広雄(みずしま・ひろお)氏が2014-7月28日午前8時21分、心不全のため東京都内の病院で死去していたことが21日分かった。102歳だった。葬儀は近親者のみで済ませた。喪主はおいの有一(ゆういち)氏。
京都府舞鶴市生まれ。1936年中央大法学部を卒業し、日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)に入行、58年そごう副社長に転じた。出店時に周辺の土地も買収し、その土地の値上がり益を担保に融資を仰ぐ「水島流錬金術」で多店舗化を目指した。
62年社長就任。積極路線で出店を加速させ、「中興の祖」と呼ばれた。しかし、バブル崩壊後の不況で販売が低迷。94年に一線を退いた。2000年4月、金融機関に6390億円の債権放棄を要請し、引責辞任した。
1953年に「浮動担保の研究」で法学博士号取得。この論文が後に「企業担保法」という法律に結びつく。この頃から1983年まで東洋大学法学部教授兼務。中央大学非常勤講師も兼務した。1983年4月1日東洋大学名誉教授。弟子に小林秀年(東洋大学教授)等。
そごうは2000年7月に約1兆8700億円の負債を抱え、民事再生法の適用を申請。水島氏は直後に銀行預金を引き出し、資産の差し押さえを免れようとしたとして、01年5月に強制執行妨害容疑で逮捕され、06年最高裁で執行猶予付きの有罪判決が確定した。 (2014/08/21-09:05)
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