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MRIで自閉症特有の脳の動きを発見 福井大
2014-06-27 06:30
幼少期の早期発見や治療などの応用に期待
福井大子どものこころの発達研究センターを中心とした共同研究チームが、磁気共鳴画像装置(MRI)で、発達障がいの一つである「自閉症スペクトラム障がい」特有の脳の動きを確認したと14-6月18日に発表した。
(画像はホームページより)
研究により、脳にある2つの部分の連携が、障がいのある人は弱い傾向にあることが分かった。今回の発見は、6月11日の電子版英科学雑誌「Molecular Autism」に掲載された。
自閉症スペクトラムの診断は、診断基準もあるが行動観察によって診断される。このため、医師によっては判断に差がつくことがあるという。そういった点からも、今回の発見が客観的な判断指標につながることが期待される。
安静状態の脳活動パターン
自閉症スペクトラムの傾向は、脳の中にある、相手の気持ちなどを理解する内側前頭前野と、過去の出来事を思い出したり、他人と自分を比較したりする後部帯状回(たいじょうかい)の活動の連携が弱いことにある。
MRIで撮影する時間は約8分。目を閉じてリラックスした状態で調べる。同センターの調査で、自閉症スペクトラムと診断された16~40歳の男性19人と、障がいがない19~35歳の男性21人をMRIで調べたところ分かった。これが判断の目安となるかもしれない。
女性や幼児などでも同じような結果になるのか。今後の研究に注目していきたい。
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