長女殺害し放火、７３歳母に懲役３年 日本滋賀草津市

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長女殺害し放火、７３歳母に懲役３年　

2013年5月10日 21時38分

　自閉症と知的障害のある長女＝当時（３７）＝の首を絞めて殺害した後、滋賀県草津市野路町の自宅を全焼させたとして、殺人と自己所有非現住建造物等放火の罪に問われた無職北川治子被告（７３）の裁判員裁判で、大津地裁は１０日、懲役３年（求刑懲５年）の判決を言い渡した。
　飯島健太郎裁判長は判決理由で「長女の乱暴な行為が悪化し、自分が先に死んだら長女１人だけになり生きていけないと思い詰めた経緯には同情できる」と情状面をくんだ。一方で「殺害するほど切迫した状況とは言えず、専門家への相談などの方策は取れた。放火で近隣住民に与えた恐怖感と損害も軽視できない」と指弾した。
　判決を聞いた北川被告は「罪を受け止め刑を受けます。控訴はしません」と述べた。
　判決によると、北川被告は昨年１２月１４日午後７時半ごろ、自宅母屋で寝ていた長女薫さんの首をネッカチーフで絞めて殺害した後、母屋の隣の物置小屋の中で段ボール箱に火をつけ、２棟計２００平方メートルを全焼させた。
（中日新聞）

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娘殺害・放火　法定刑下回る懲役３年判決　大津地裁

2013.5.11 02:03

　■「思い詰めた経緯同情できる」

　長女の首を絞めて殺し、自宅に火を付けて全焼させたとして、殺人と非現住建造物等放火の罪に問われた無職、北川治子被告（７３）の裁判員裁判の判決公判が１０日、大津地裁であった。飯島健太郎裁判長は「殺意は強固で、近隣住民に与えた放火の恐怖感も大きいが酌むべき事情もある」として殺人の法定刑下限を下回る懲役３年（求刑懲役５年）を言い渡した。

　飯島裁判長は判決理由で「自閉症の長女を３７年にわたり世話し、『自分が先に死んだら娘は生きていけない』と思い詰めた経緯は同情できる」としながらも、「ヘルパー依頼などの方策を取らず殺害という最悪の選択をした」とした。飯島裁判長は、主文を後回しにして判決を言い渡し終え、北川被告に「長女の冥福を祈って刑に服し社会復帰してください」と説諭した。

　判決によると、北川被告は昨年１２月１４日、草津市野路町の自宅居間で、長女＝当時（３７）＝を睡眠薬で眠らせた上でスカーフのようなもので首を絞めて殺害した後、段ボール箱に火をつけて物置に放火し、隣接する自宅民家２棟（延べ２００平方メートル）を全焼させた。