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石川のニュース 【14-3月13日03時08分更新】
母子の脳内同時測定 金大がシステム開発
金大子どものこころの発達研究センターは14-3-12日までに、親子がお互いの顔を見た状態 で、双方の脳活動を記録するシステムを開発した。脳の微弱な磁気を測定する「脳磁図計 」2台をつなぎ、母子が見つめ合った際の脳内の変化を神経レベルで分析することが可能 になった。親と子のコミュニケーションがもたらす効果を科学的に検証し、脳のメカニズ ム解明に役立てる。
金大子どものこころの発達研究センターの菊知充特任准教授や大阪大の平田雅之特任准 教授らのチームが開発に携わった。同センターによると、こうしたシステムは、世界に例 がないという。
金大の三邉義雄教授らの研究グループが2009年に開発した幼児用の機器と、大人用 の機器をつなぎ、それぞれにカメラとモニターを取り付けた。親子はカメラが撮影する互 いの顔をリアルタイムで確認できる。
母親に見詰められると、子どもの脳のどの部分にどんな反応が起こるかなど、さまざま なコミュニケーションが脳にもたらす作用を測定する。
システムは金沢市の横河電機リサーチセンター内に設置された。既に臨床研究が始まっ ており、5~8歳の子どもとその親を対象にデータを収集している。菊知特任准教授は「 脳の働きを客観的に示すことで、自閉症などへの社会的理解を高めたい」と話した。
システムの開発は、日本学術振興会の「特別推進研究」として、同振興会の補助を受け て進められた。
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