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「通級」児童生徒7万人超 発達障害の原因究明を
知的障害は見られないが、日常生活で他者とのコミュニケーションがうまく取れず、学校生活に支障を来す。学習障害(LD)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、自閉症など発達障害の子供が増え続けている。
文部科学省の平成24年度調査では、発達障害などで「通級」による指導を受けている児童生徒は小学校65456人、中学校6063人、あわせて71519人。平成18年度から、自閉症やLD、ADHDが「通級」の対象となったことで、この10年で約2.2倍に急増した。
言語障害は3万人前後で横ばい状態だが、ADHDやLD、自閉症などは増加幅が大きい。
なぜ、ADHDやLDは増えるのか。いまだ原因は明らかになっていない。一つには環境汚染や女性の喫煙・アルコール摂取など、発達期の環境が先天的・後天的に脳の異常を起こすと言われている。
学生や成人の発達障害は急速に増えており、大人の引きこもりや適応障害を生んでいる。約7万人の「通級」の子供たちが大学生、社会人になった時きちんと自立できるように、適切な理解と長期的なサポートが大切だ。そのためにも子供から成人まで発達障害全般の実態と原因解明が急がれる。
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