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円安加速、一時102円目前〔NY外為〕(10日)
時事通信 5月11日(土)7時0分配信
【ニューヨーク時事】週末10日のニューヨーク外国為替市場では、前日からの円売り・ドル買いの勢いが一段と加速し、円は一時1ドル=101円98銭と2008年10月以来約4年7カ月ぶりの安値に下落した。午後5時現在は101円59~69銭と、前日同時刻(100円55~65銭)比1円04銭の円安・ドル高。
前日午後、米労働市場の改善を示す統計を手掛かりに強まった円安・ドル高地合いは海外市場を通じて継続。日本の財務省がこの日公表した対外・対内証券投資統計で、本邦投資家による外債投資意欲の盛り上がりが確認されたことも円の下押し圧力となったもよう。
円は101円50銭でニューヨーク市場入り後、ジリ安で推移。午前11時すぎに102円目前の水準に迫ったが、下値支持線に阻まれてあと小戻した。
今週末は英国で先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が開かれているが、「為替問題について目新しい声明は出なさそうだ」(邦銀筋)といい、円安進展に歯止めを掛ける材料になるとみる向きは少数派。米景気の回復期待を背景に、「ドル買い主導」(同)の円安局面が当面続くとの見方が広がっている。
円はユーロに対しても続落し、一時1ユーロ=132円25銭と10年1月以来約3年4カ月ぶりの安値で取引された。同時刻現在は、同132円20~30銭(前日午後5時は131円04~14銭)。ユーロの対ドル相場は、同1.2985~2995ドル(同1.3036~3046ドル)。(了)
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