|
iPSで投資持ちかけ 消費者庁、事業者公表し注意喚起
iPS細胞に関する実態のない投資話の被害が相次いでいることから、消費者庁は2日、消費者安全法に基づき事業者名を公表した。山中伸弥・京大教授のノーベル賞受賞でiPS細胞に注目が集まり、今後も同様のトラブルが起きる恐れもあるため、同庁は注意を呼びかけている。
事業者は「三栄」。パンフレットでは、本社は東京都荒川区西日暮里となっている。同社は「iPS細胞に関する特許を取得し、製薬会社とライセンス契約を結んだ」とのふれこみで、年利18%以上のもうけをうたい、一口50万円の投資を募っていた。だが消費者庁が調べたところ、特許を取った事実は確認できず、本社所在地は私設私書箱だった。連絡も取れていない。
勧誘は、パンフレットが消費者の自宅に届き、前後して別の業者を名乗る人物が電話で「資料が届いた人でなければ買えない」などとあおる手口。全国の消費生活センターには今年6月以降、57件の相談があり、このうち12件で約5200万円の被害があった。中には2千万円以上の被害を訴えた人もいた。
 |
|