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<京都大>「早産ほど赤ちゃん高い声で泣く」発表
毎日 8月19日(火)20時3分
京都大大学院教育学研究科の明和政子教授らの研究グループが14-8-19日、「早い時期に生まれる赤ちゃんほど高い声で泣くことが分かった」と発表した。研究グループは泣き声の高さは自律神経系の活動の度合いと関連している可能性があるとし、早産児の発達の仕組みを知る手がかりになりそうだ。論文は12日に英科学誌のオンライン版に掲載された。
研究グループは早産(在胎32週未満と32~36週)と満期産(37~42週)の赤ちゃん計64人の空腹時の泣き声を録音して解析。その結果、32週未満の周波数は460~642ヘルツ▽32~36週は435~609ヘルツ▽満期産は361~524ヘルツで、早く出生した子ほど周波数が高く泣き声が高い傾向があった。体の大きさとの関連はなかったという。
これまでの研究で、生後間もない早産児は自律神経系の一つである迷走神経の活動が低いことが報告されている。迷走神経は喉の緊張を和らげる働きがあり、研究グループは高い声は声帯の過度な緊張と関連しているとみている。
明和教授は「早産児は迷走神経の活動が未熟であることが、声の高さによって改めて示された。長期的な神経の発達とどのように関連するのか慎重かつ継続的に観察したい」と話している。【野口由紀】
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