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東京3小児病院 誰が廃止
自公 統廃合推進 民主 公約投げ捨て
共産党 小児医療拡充に奮闘
地域の子どもたちの命と健康を守ってきた都立3小児病院は2010年、廃止され、東京都立小児総合医療センターに統合されました。都立病院の統廃合を推進した石原都政に協力してきた自民、公明両党と、前回都議選(2009年)で掲げた「存続」の公約をあっさりと投げ捨てた民主党に批判の声が上がっています。(岩井亜紀)
「冷たい」「裏切り」都民怒る
「都立小児病院の廃止を推進してきた自公は、地域医療や小児医療のことなど頭にない。冷たさを感じます」。こう話すのは、14歳と11歳の兄弟の母親(52)=東久留米市=です。
子どもたちは、肺炎や骨折などでたびたび清瀬小児病院を利用しました。「うちの子どもたちは病気もけがもしなくなったけど、清瀬小児が廃止されたいま、若いお母さんたちは不安に違いありません」
3小児病院の廃止は、都立病院の廃止を盛り込んだ石原都政の01年「都立病院改革マスタープラン」によるもの。これを協力・推進してきたのが、自公民の各党です。小児病院の存続を求める都民の請願や陳情を不採択にしてきました。
存続を求める都民の声が広がる中、09年3月、小児病院廃止条例を自公両党の賛成で可決。当初から反対を貫いてきた日本共産党に加え、民主党、生活者ネットは反対にまわりました。
こうした情勢の下でたたかわれた09年都議選。民主党候補者の中には、小児病院の存続を公約に掲げた人もいました。ところが、4カ月後にはその公約をあっさりと投げ捨て、自公両党とともに小児病院存続を求める請願・陳情に反対し、不採択にしました。
世田谷区の男性(67)の長男(27)と長女(21)はともに自閉症で、小児精神科の専門病院である都立梅ケ丘病院に通院していました。「不安と期待が入り交じった感じで民主党の動きを注視してきました。裏切られたときは、やっぱりだめだったかと複雑でした」と話します。
「小児病院を守ると公約して当選した民主党都議が私たちの願いを踏みにじったことは憤りにたえません」と語気を強めるのは、都立八王子小児病院の存続運動の先頭に立ってきた女性(66)です。
女性が代表を務める「八王子の小児・障がい者医療を考える市民の会」は今年5月28日、八王子市の都議候補に対し、八王子小児病院や地域の小児医療などに関する公開質問状を送付。これに対し「拡充するためにがんばる」と回答を寄せたのは、現職では日本共産党の清水ひで子都議のみでした。
「小児病院の統廃合問題が出た10年以上前から一貫して存続を求める私たちの願いを応援したのは共産党だけです」「生活者ネットが賛成してくれたら小児病院存続条例が出せたのに、ネットは賛成しませんでした」と女性は言います。
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