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名古屋の松田さんが金目指す スペシャルオリンピックス冬季世界大会
2013年1月26日
世界大会に出場する松田さん(自閉症)(中)を激励する父の則雄さん、母の絵里さん。手にしているのは前々回大会で使ったスノーシュー=名古屋市天白区植田東で
知的障害のある人たちのウインタースポーツの祭典「2013年スペシャルオリンピックス(SO)冬季世界大会」(二十九日~二月五日、韓国・平昌)に、スノーシューイングの松田雄大郎さん(25)=名古屋市天白区植田東=が県内から唯一出場する。前々回の二〇〇五年大会は800メートルで2位に入っており、今大会で念願の頂点を目指す。
スノーシューイングは競技用の西洋かんじき(スノーシュー)をはき、雪上のトラックを走る競技。松田さんは日本代表として、400メートル(予選二月一日、決勝五日)と800メートル(予選一月三十日、決勝二月二日)の二種目に出場する。
自閉症の松田さんが競技を始めたのは高校一年。所属するSO日本・愛知(瑞穂区)が冬の新プログラムとして取り入れ、練習に加わるようになった。
雪が少ない県内では本格的な練習ができないため、冬場は長野県で月一回の合宿に参加。シーズンオフは走り込みで持久力を養った。もともとバスケットボールとボウリングの選手で体力はあり、新しい競技にもすぐに適応。高校二年の時に長野県で開かれた世界大会に出場し、800メートルで2位に入った。
スノーシューの基本は、雪に足を取られないよう、太ももをしっかり上げてリズム良く走ること。幼いころは新潟県の雪国で過ごした松田さんは、その動作が自然と身についたという。父の則雄さん(55)は「よく雪の中を走り回っていた。性に合っているのかもしれない」と振り返る。
一二年二月に福島県で開かれた国内大会では、800メートルで2位に30秒以上の差をつけて優勝。二大会ぶりの世界大会出場を決めた。「目標は金メダル。優勝を目指して頑張る」と松田さん。母の絵里さん(51)は「自分のペースで力を出し切って」と期待を寄せる。
(佐藤航)
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