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飽和脂肪の摂取量、精子数の減少にも関係=調査
2013年 01月 7日 11:50 JST
[2013-1-7日 ロイター] チーズや肉に含まれる飽和脂肪を多く摂取する男性は、精子の数が減少する可能性があることが分かった。デンマークの研究チームが、学術誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション」で発表した。
それによると、飽和脂肪の摂取量が最も多かった若い男性グループは、最も少なかったグループに比べ、精子濃度が38%低く、精子の数も41%少なかったという。
調査を率いたティナ・イェンセン氏は「因果関係は断言できないが、別の研究でも飽和脂肪の摂取が他の健康問題に関係していることが示されており、精子数にも関係すると思う」としている。
食事などの生活要因と精子の数や質の関係は、これまでにも複数の研究で指摘されていた。2011年にはブラジルの研究者らが、小麦など穀類を多く摂取すると精子の濃度や動きに改善がみられると指摘。果物も精子の動きを速める効果があると報告されている。
しかし、こうした過去の研究の多くは、調査対象が不妊治療を求める男性に限られていた面もある。一方、イェンセン氏らの調査は、2008─2010年に軍入隊検査を受ける20歳前後の男性701人を対象に行われた。
調査では、過去3カ月の食事内容について聞いた後に精子サンプルを集め、飽和脂肪の摂取量に応じて4つのグループに分類。それぞれのグループの精子の数を比較した。
その結果、摂取エネルギーの15%以上を飽和脂肪から得ていたグループは、1ミリリットル当たりの平均精子数が4500万個となり、飽和脂肪の摂取量が少なかったグループに比べて少なかったという。
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