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飲み薬併用、メリット考え処方 美濃の男児死亡で医師見解
2012年11月02日10:19
日本脳炎の予防接種を受けた美濃市の男児(10)が急死した問題で、男児に薬を処方していた岐阜市のかかりつけ医(52)が1日、取材に応じ、処方した2種類の薬の組み合わせを厚生労働省が併用禁止と定めていることについて、「知っていたが(自閉症などの症状が治まる)メリットを考えて処方してきた」と語った。
男児は2010年5月中旬に初めて来院。医師は、自閉症によるパニック症状を軽減する薬など3種を処方していた。このうち興奮を抑える「オーラップ」と、今年9月に初めて処方した夜尿を防ぐ「ジェイゾロフト」が併用禁止だった。
厚労省によると、この2種類の薬を飲んでいる状態で精神的緊張を強いられると、脈が乱れ、最悪の場合は死に至るとされる。併用禁止は医薬品の添付文書に示されているが、薬事法などの禁止や罰則の規定はない。厚労省は「医師が文書の内容を承知の上で、医療上必要と判断した場合、処方を禁止するものではない」としている。
医師は、男児の両親に併用禁止を伝えてなかったというが、「体調に変化があったら服用を中断するように伝えていた。併用が原因で急死に至ったとは思わない」と話した。
男児の死因は県警が調査中。薬の併用や、予防接種と因果関係があるのかどうかは分かっていない。
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