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日本札幌市児童心療センター 規模縮小し存続へ
2012年11月06日
■医師確保にめど」
常勤医師5人中4人が今年度末に退職する予定の札幌市児童心療センター(同市豊平区)について、札幌市が、来年度も入院病棟を継続させる方針を固めたことが5日、わかった。最低限必要な常勤医3人の確保にめどが付きつつあるためだ。一方、医師の負担を減らすため、入院患者を絞り、患者の新規受け入れは控える。
同センターは発達障害や神経症、自閉症などの子どもを受け入れており、ベッド数は60。10月23日現在、47人が入院している。
このベッド数を維持するには医療法施行規則で3人の常勤医が必要だ。市は2014年度をめどに、センターと肢体不自由児らの医療機関などとの一体運営を計画。この時点で医師不足は解消するとみるが、単独の施設として運営する来年度の医師確保が課題となっていた。
市側は、医師4人の退職を把握した8月以降、後任の常勤医や当直応援医師を探している。関係者によると、派遣を要請している大学からの最終回答待ちだが、常勤医2人を確保するめどが立ちそうだという。当直の人手不足は、市職員の医師が応援に入ることも視野に入れている。
入院患者については今後、在宅療養やほかの施設に移ることができるかどうか検討してもらい、人数を絞りたい考えだ。市は、同センターでの対応が必要な患者は10人余りとみている。
市幹部は、「存続のために(受診の)制約は出るが、受け皿となる医療機関は市内外にある」と話し、小児精神科の患者へのしわ寄せは最小限で済むとの見方を示している。
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