自閉症の人の脳、神経修復関連の細胞増加を確認

邓文龙

自閉症の人の脳、神経修復関連の細胞増加を確認

　自閉症の人の脳内で、神経細胞の修復に関係する「ミクログリア（小胶质细胞）」と呼ばれる細胞が通常より増えていることを確認したと、浜松医科大学の鈴木勝昭特任准教授らの研究チームが発表した。

　神経発達障害の一つである自閉症の原因究明につながる成果で、２６日の米精神医学誌電子版に論文が掲載される。

　研究チームは、自閉症の人と自閉症でない人それぞれ２０人の脳について、働きが活発化しているミクログリアの量と分布を調べた。調査には、脳の様子を切開せずに見ることができる装置「陽電子放射断層撮影（ＰＥＴ）」を使った。

　その結果、自閉症の人の脳内には、働きが活発なミクログリア（小胶质细胞）が、障害がない人の２倍程度あることが確認された。増加は特に小脳に多く、分布は脳幹など脳内の広い範囲に及んでいた。

（2012年11月27日08時23分  読売新聞）