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集団行動ができない、衝動的な行動が多い…行動上の課題を持つ子どもが抱える「発達障害」とは?
2012/12/13 08:00
近年、保育園や幼稚園、小学校で行動に課題を持つ「気になる子ども」が増えているという声を、よく聞くようになった。保護者の育て方や教育の仕方に原因があると考えられてきたが、原因は発達障害とよばれる状態に起因するものがかなりあることがわかってきた。お茶の水女子大学大学院教授で、小児神経学・発達神経学が専門の榊原洋一氏に話を伺った。
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保育士や教師に尋ねてみると、指示がよく理解できない、集団に入れない、集団行動ができない、衝動的な行動が多い、生活習慣が身についていない、社会的なサインが理解できない・発信できないなどの行動特徴を持った「気になる子ども」が増えているそうです。
かつては、保護者の育て方が悪い、などと思われてきましたが、研究の進歩によりこれらの子どもたちの行動の中には「発達障害」が原因であるということが解明されてきました。
「発達障害」の定義は難しいのですが、「生まれつきの認知や行動の特徴によって、対人関係やコミュニケーション、行動や感情のコントロール、学業などに大きな困難を伴う状態」ことをいいます。
発達障害を構成する個々の障害名をあげると、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、そして自閉性障害(自閉症スペクトラム:ASD)などがあります。
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