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标题: 日本 奥村隆「息子と僕のアスペルガー物語」8  妻一言 [打印本页]

作者: 顾汉现    时间: 2012-12-15 15:35
标题: 日本 奥村隆「息子と僕のアスペルガー物語」8  妻一言
奥村隆「息子と僕のアスペルガー物語」 【第8回】 息子を大爆発させた妻の一言

2012年12月15日(土)

この世が終わるほどのショック

 先週の土曜日、その事件は起きた。

 久しぶりにゆっくり寝られる休日の朝なのに、僕は、誰かが叫ぶような泣き声で叩き起こされた。不快な気分で目を覚まし、改めて耳を澄ましてみると、それは息子の泣き声だった。それも、何らかのきっかけで突然パニックに陥ったときに出す声に違いなかった。

 息子にとって休日とは、学校という〈他人と必然的に関わらなければならない場所〉に行かなくてすむ日だ。ASD(自閉症スペクトラム障害)を抱える息子には、何よりも心地よい一日のはずで、いつもなら朝からニコニコと笑顔を絶やさず、終日、機嫌よく過ごしている。

 そんな休日の朝にパニックになっているというのは、余程のことが起きたに違いなかった。しかし、僕はあえてすぐに息子のところに行かなかった。息子と一緒に妻がいるはずだし、僕がびっくりして駆けつけたりすると、彼のパニックの火にさらに油を注いでしまう可能性がある。それよりも、息子がこちらに来るのを待っていた方がいい。

「でも、こんな朝早くから、いったい何があったというんだろう・・・」

 あれこれ想像を巡らせながら、固唾を呑んで布団の中でじっとしていると、案の定、息子がシクシクと泣きながら寝室に入ってきた。そして僕の前に立つと、自分の身に降りかかったばかりの"大事件"を、しゃくりあげながら説明し始めた。

「ねえ、お父さん、聞いてよ。お母さんが『今日の午後、塾に行きなさい』って言い出したんだ」

 おいおい、そんなことの何が問題なんだ? お前はすでに塾に通っているじゃないか---と僕は反射的に考えたが、息子はそんな父親の思いに頓着する様子もなく、

「いったい、僕はどうすればいいの~!」

 と号泣している。


作者: 顾汉现    时间: 2012-12-15 15:38
奥村隆「息子と僕のアスペルガー物語」 【第8回】 息子を大爆発させた妻の一言2

 息子は今、近所の小さな学習塾に、週に一度だけ通っている。でも、考えてみれば、たしか毎週火曜日の夕方のクラスで、土曜ではなかった。ならば、なぜ、今日の午後に行くという話になったのだろう?

 あ、そういえば・・・と急に思い出した。先日、妻が「塾が土曜日の午後3時から4時半まで補習授業をやってくれるのよ」と話していたっけ。でも、それは来週の土曜日のはずだった。僕が、

「どういうこと? 土曜に塾に行くのは来週だって聞いてるけど」

 と尋ねると、息子は我が意を得たりとばかりに、さらに声を張り上げて泣きわめいた。

「お母さんが一週間、勘違いしていたんだって。補習があるのは、来週の土曜日じゃなくて、今日だったんだって!」

 なるほど、そうだったのか、と納得している父親の前で、息子は再び、

「『今日の午後、塾に行きなさい』って言うんだよ。そんなことを突然言われても・・・。どうすればいいんだよ~!」

 と叫ぶと、今度は僕の布団に突っ伏しておいおい泣き続けた。物事を実行するのが予定から1分ずれても、苛立ち、激怒する息子である。それが1週間も違うとなると、本人にとっては、この世が終わるほどのショックだろう---。僕はそう考えたが、息子にかける言葉はすぐに思いつかなかった。

「お母さんは僕のことが嫌いなんだ!」

 まもなく、妻が慌てた様子で寝室にやってきて、

「さっき、塾から送ってきた資料をもう一度読みかえしたら、補習は来週じゃなくて今日だったの。お母さんが間違えちゃった。ごめんね」

 と優しい口調で息子に謝った。

 でも息子は「今日、塾に行くのは嫌だ!」と赤ん坊のように駄々をこねるばかり。妻が何度も謝っても、同じことを延々と大声でわめき散らす。そのしつこさに、いつも穏やかな妻もだんだん苛立ってきたようで、ついポロリと、

「間違えたものはしょうがないでしょう。補習なんて、たったの1時間半じゃないの」

 と言ってしまった。こうなると、息子はもう大変である。


作者: 顾汉现    时间: 2012-12-15 15:39
奥村隆「息子と僕のアスペルガー物語」 【第8回】 息子を大爆発させた妻の一言3~:

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34335?page=3






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